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国際結婚  「サンデードライブ」 [本]

別に隠してるわけじゃないけれど
私1人でいると誰にも知れないことだと思う。
なにかのきっかけで、「ハイ、夫が外国人なので…」と言うと
「すご~い」 コレよく言われます。
(は?なにがすごいんだい?)と思っても、言いません。

「どこで知り合ったのぉ?」コレもよく言われます。
あるとき、ホンのいたずら心で「合同結婚式です」と答えてみた。
相手の人は、写メ撮ってあげたいほど、おくちワイドオープンでした。ははは。

「ねぇねぇ、国際結婚で困ることって、なに?」
(こういう質問されること)

「国籍とかって、どうなってるのぉ?」
(それ聞いてどうすんの?)

大阪に生まれた米谷ふみ子さんは、
抽象画家として奨学金を受け1960年彼女が30歳のときに渡米。
ご主人は「ハリーとトント」の脚本を書いたジョシュグリーンフェルド。
心に染みる大好きな映画です。もう何回ビデオを見たことか。

この本で芥川賞を受賞なさってます。
もう30年近く前の本です。
夫と、ユダヤ教の宗教行事に参加しながらも
居心地の悪さを感じている東洋人妻の気持ち。
高齢出産で息子さんが2人、ただでさえたいへんなのに
下の息子さんは先天的な脳障がいをもっていて体だけは大きく成長していく。
米谷さんは、この息子さんの面倒をみるために画家から文筆業に転向なさったらしい。
しかし、とうとう小柄なご夫婦は、体力的にこの子をお世話することが限界になっていく。
そんな日々がとても率直に書かれています。

過越しの祭 (岩波現代文庫―文芸)

過越しの祭 (岩波現代文庫―文芸)

  • 作者: 米谷 ふみ子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2002/08
  • メディア: 文庫




サンデー・ドライブ

サンデー・ドライブ

  • 作者: 米谷 ふみ子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本



数年前に出版されたこちらの本、
上の息子さんが連れてきたガールフレンド(のちに結婚)は
英語がそんなに得意ではない、しかしながら気の強いヨーロピアン女性。
米谷さん、この嫁の頑固だったり、協調性がなく見えるところを
昔の自分と照らして考えていたりする。

アメリカに住み、身の回りのことを柔らかい関西弁で、ぼやいているお話の
リアルな言葉とリアルな暮らしに、何度も泣けました。

Book OFFで買ってきたこの本に、米谷さんのサインを見つけて嬉しい驚き。
あなたもしっかりしなはれ、と言われているような気がして。
読み終わったら、バトンのように、異国でがんばっているあの人に送ろう。

世界中の女達、おかあさん達
ほんとに毎日ご苦労さんです。


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ガーネット

国際結婚 カップル周りにもいますよ。
ただ、私の回りでもやっぱり珍しいかな。東京では10組に一組と聞いてますから、珍しくないですね。

どこで知り合ったのかは気になるポイントなのは確かかもしれませんが、
それは「何度も何度も聞かれてる」っていう想像力が少しでも働けばきっと遠慮できるんだと思いますね。

びつくりしたのは、再婚で、二人目のご主人がアメリカ人というカップルに対し、「結婚はどこでしたの?」

もう既に馴れ初めを説明したあとだったので、奥さん「はあ、どういう意味でしょうか?」「あの~一人目の日本人の方とは・・・」

それを今聞くか!!(ご主人も同席) びつくりしたわ。自分に置き換えてみたらいいのになあ。

珍しい境遇の人に対しては、少々踏み込んでもいいということなんでしょうか。まあ、そういうのは好きじゃないですね。
by ガーネット (2009-02-23 10:45) 

いばん

私の友人にも国際結婚された方がいて
子育ての考え方違いなど
苦労も多かったみたい
結構いろいろあるねぇなんて話していました。
今はお家が離れてしまったけれど
どうしてるかなぁ~
おかあさんのブログ見てたら
連絡してみなくちゃと
おかあさんもがんばって!!

by いばん (2009-02-24 12:40) 

雀翁

国際結婚だろうが、ドメスティックな結婚であろうが、皆さん人それぞれですからね。事情はまちまちでしょうね。それを聞いてどうするの?全くその通りです。

私の友人の一組は、ベトナム人とオランダ人のカップルですが、前におうちにお邪魔したとき、将来、どこに住むかということで、ちょっと話がエクサイトしてしまいました。そのときはスイスに住んでいたのですが、「ベトナムへ帰りたい」というご主人と、「絶対いやよ、あなた一人で帰れば? 私はオランダにするから」という奥様に挟まれて、困ったのを思い出します。結論はまだ出ていないようです。

by 雀翁 (2009-02-26 19:37) 

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